千利休の高弟であり、利休切腹後は秀吉の茶頭となった古田織部。
1615年(慶長20年)の没後から四〇〇年の今年、「ORIBET-TEA 400」と題して織部を偲ぶ一風変わった茶会が、去る8月23日(土)、養和会にて行われました。
講談社「週刊モーニング」に隔週連載中の大人気コミック『へうげもの』で若い世代にもその生涯を支持されることになった織部公。今回はその「へうげもの」チームとの御縁があり開催されました。
甲子園の激闘が連日盛り上がりを見せていた期間中に合わせて、今回の茶会の裏テーマは「野球」。
今回エース亭主として抜擢されたのは、元野球少年だったというSHUHALLY代表・松村宗亮氏。高校球児の投手よろしく、腕も折れよとばかりに茶筅を振り続け、6席を無事完投されました。
当日は待合にスピーカー内臓の軸から高校野球の中継が流れ、若手激陶者集団「へうげ十作」の作品を惜しげもなく茶会に使い、ド派手な花入れにはへうげた道具組を爆発させて、来場者の度肝を抜き、笑顔を誘っておられました。「へうげもの」の単行本装丁を手掛ける奇才デザイナー、シマダヒデアキ (from L.S.D)によるグラフィックサインが各所に掲示されたことも、当日の非日常感に拍車をかけておりました。
「へうげ十作」の作家、安洞雅彦、加藤政兵衛、金理有、田村一、苫米地正樹の各選手が駆けつけ一人一席ずつ茶席に入り、それぞれの一笑を誘ったり、書家・川尾朋子さんの“渋”を表具した井上雅博さん、お菓子作家の坂本紫穂さんがパインを使って“安土盛り”をイメージし作られた主菓子も、茶席に花を添えておりました。
「へうげ十作」の茶器、酒器を展示販売したブースと、購入可能な杯で日本酒セレクトユニット「富士虎」さん厳選のお酒が飲めるブースがあるスペースは、一時酸欠ぎみになるほどの盛況ぶりでした。
養和会は稽古に影響のない範囲で、茶会、スペースレンタル、イベントを行っております。
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