嬉しいサプライズ

本日、裏千家今日庵文庫より『茶道文化研究 第五輯 勢州松坂の藝文と茶の湯』を頂戴いたしました。付箋が貼ってある頁を拝読すると、「玄々斎と射和の竹川竹斎」を寄稿された日本政治学者の上野利三先生のエッセイの追記に、以下のように書かれておりましたのでご紹介いたします。

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 追記

本稿を草するきっかけを与えてくださった戸田勝久先生に感謝申し上げたい。先生は平成二十四年四月末松阪に来られ、会食にお誘いいただき本誌へのエッセイを依頼された。私はそれを失礼ながら本気とは受け止めず固辞したが、ちょうどその頃、遇々月刊誌『和樂』の塩月弥栄子氏による連載「守破離-のち晴れ」を最初から通して読んでいた。塩月氏は昔、ラジオ等で楽しく拝聴したことのある、親しみを覚える方であったが、裏千家の系統を引く方であることを初めてこの連載で知った。それまで余りご縁のなかった茶の湯の世界を塩月氏の「壮絶な」人生航路を通して垣間見ることになったのである。この偶然を奇とし、本稿を書き上げる十月末まで、ある時は執筆に悩みながら、そしてあるときは連載に目を留めながら、ようやくまとめに入ることができた。ただ戸田先生への依頼におこたえすることができたか否かは未だ計り知れない。

 

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塩月弥栄子といえば冠婚葬祭の本が売れた礼儀作法とマナーのタレント、と思われている方が少なくないのですが、雑誌和樂の1年間の連載でこのような反響を頂き、御面識はなくともこのような御縁を頂戴して茶の湯への恩返しがわずかでもできましたことは、大変にありがたいことと存じます。

 

その和樂の連載をまとめ、未公開写真と塩月流の生き方指南を加筆した書籍、『思いのままに生きなさい』が5月8日に発売されることが決定いたしました。

少しでも多くの方に塩月弥栄子というフィルターを通じて茶の湯の世界に親しみをもって頂けたら幸甚です。