2011_9_5
NPO法人インドセンター主催の「日印グローバルパートナーシップサミット2011(IJGPS2011)」。日本とインドの両国がビジネス、学術、政策、文化などあらゆる面での相互理解を深め、よりよい関係を築くための機会となるべく結ばれた枠組み「日印グローバルパートナーシップ」。その宣言から10年を迎え、記念すべきサミットが開催されました。
養和会は主催者の意向により、日本の伝統文化紹介の一環として、初日に立礼式の呈茶席を設けてゲストの皆様をお迎えし、裏千家茶道のおもてなしを体験していただきました。
五藤宗紫先生を筆頭に、今村宗和先生ほか総勢15名でインドからのお客様をお迎えしました。お手伝いいただいた養和会の皆様、お疲れ様でした。
坐忘斎御家元からは今回扇面を頂戴いたしました。
「茶是長寿友」イキイキと美しく凛とした茶人の皆様を身近に見ていると、正しく同感する言葉であります。
御家元、ありがとうございます、11月のドイツでも床に飾らさせていただきます。
この場を借りて御礼申し上げます。
捶撥は木地金彩 (貴雲造)。
お迎え花は草月流の大川嗟賀さんと立野祥美さんによるもの。 クレジットパネルに負けないダイナミックかつ繊細なインスタレーションでありました。
今回は五藤宗紫先生のお弟子さんでもある立野さんからのご紹介で茶席を設けさせていただくことになりました。
立野さん、お疲れ様でした。
御園棚による立礼席は満月の屏風 (麻植生 素子造) をバックに。
月の美しさは万国共通でございます。
ちなみに来週は仲秋の名月ですね。
床には御家元書の扇面と、残暑に涼感を醸し出すつららを模したガラスの花入れ。茶花は仙人草とすすき、そして仙翁です。何人かは注意深く観察され、バイリンガルのスタッフに質問をされておりました。
釜は遠山地紋 筒釜 (寒矩造) 鵬雲斎大宗匠箱のもの。
蓋置は英国製の銀のナフキンリング。
王道とくずしの組み合わせは経験の上に成り立つハイセンスな遊び心。
水指は胆礬釉 平水指 (中国製) 納屋宗淡箱のもの。
裏千家直系ゆえ、千家ゆかりの御道具を披露しています。
棗は蟷螂 細棗 (時代)。
茶杓はミヤビヲ (伊住宗晃作)。
主茶碗は仁清写 柳水車 平茶碗 (永楽造) 鵬雲斎大宗匠箱のもの。
当日の雰囲気で決めた取り合わせ、素敵です。
違うアングルから茶杓の風合いをご覧あれ。
正面より。
1眼レフを忘れたことを激しく後悔した元雑誌編集者の管理人であります。。。
13:30 開場 少しずつゲストが増えていき、、、
次第に満席となり、席を追加して対応していきます。
当日のお菓子はミリエームさんの式亭から柚子琥珀をチョイス。手もべたつかずに程よいボリュームのこのお菓子は海外の方にぴったりで、さわやかな柚子の酸味とほどよい甘味がとてもおいしく、ベジタリアンが多いインドの方にも最適な1品でした。
後日談では、何人かのベジタリアンの方から成分を事細かに尋ねられ、バイリンガルのアテンドもさすがに当惑されたとのこと。お菓子の成分由来も把握して英訳を調べてなければいけないとなると大変ですね。。。
お抹茶は五藤宗紫先生も好まれている丸久小山園さんの「清浄の白」。坐忘斎御家元御好の品です。経験の浅い管理人ですが過去最高に飲みやすく、苦み皆無の大変おいしい御抹茶でした。
一服頂いたお客様の十数人から、「抹茶はどこで買えますか」という御質問を多くいただきました。
最初の抹茶経験でこの味を頂くことができるのは幸せなことですが、この品質が基準になると不幸ともいえるかもしれませんね(笑)
ピーク時は茶席、簡易着付けともに大盛況と相成りました。
40吋モニターでは番組プロデューサーのお弟子さんが制作したお抹茶の英語版ドキュメンタリー映像を特別公開。多くの人がティーブレイクしながら画面を食い入るように見つめておりました。
鵬雲斎大宗匠が建仁寺で献茶を行う荘厳で美しいシーンや丸九小山園の本邦初公開映像など、茶人必見のこの作品の日本語版は、来年のお正月、箱根駅伝の向こうを張ってNHKで放送されますので、ご期待ください。永久保存版間違いなしです。
京都きもの友禅さんによる着物体験ブースも列をなす大盛況。
老若男女、洋服の上から着付けをして記念写真で思い出作りを楽しんでおりました。
黒髪、黒い瞳のインドの方々は和服がよくお似合いです。そしてみなさんとてもいい笑顔を見せてくれました。
左の方は御年90歳とのこと。とてもアクティブで、よくお似合いでした。
インドのサリーと日本の和服のセッション。
世界に誇れる文化があるということ、
その文化を紹介できるということを大変嬉しく思います。
最後に、
裏千家今日庵 関根さま、柴田さま。
裏千家茶道英語版パンフレットを御手配頂き、ありがとうございました。
お陰様で多くの方々にご紹介することができました。
この場を借りて御礼申し上げます。
NPO法人インドセンター、博報堂の皆様お疲れ様でした。
機会がありましたらいつでもお声掛けください。